Facebookで「友達かも?」みたいな機能がある。
これは勝手にランダムに表示されるもので数年来の再会があったりと人によっては親切なようなまた人によってはお節介なものだ。
普段はほとんど気にして見てない、というか視界に入ってもスルーしているが阿波おどり会議から帰宅して薄暗い部屋でくつろいでいるとたまたまその表示が目に入った。
そこには二十数年前に半年間くらい一緒にバンドを組んでいた方の顔が。
うわー懐かしい。お元気なのかな?
というのが素直な感想。
その人の投稿を見ると今は音楽業界を離れ別の仕事をしているらしい。
当時のことはよく憶えているしスタジオのテープも大事に保管しているくらい俺にとっては大切な思い出だ。
ちょっとお酒が入ってたのもあり深くは考えず「お久しぶりです。お元気ですか?憶えてますか?」とメッセージを送ってみた。
するとしばらくして
「どなたですか?」
と驚愕の返信が。
ここで我に返り改めて昔一緒にやってたメンバーの名前やソピソードを加えて返信。
その後1通だけ戻ってきた文章もあまり俺の事を憶えてない感じだった。
(非常に男っぽくおちゃらけてトボけるような人でなかった)
無理もない25年近く前の事だ。
自分に置き換えてみても四半世紀前にちょっとの間仲良かったやつの顔はなんとなく浮かぶが記憶なんてほとんどない。その当時のバイト仲間の名前や店長の名前は?ほとんど忘れてる。(しかも昨夜って何食ったっけ?レベル)
ショックなのはもちろんだが同時にやめときゃよかったという後悔。
「おー久しぶり!元気で頑張ってるみたいだね!応援してるよ」という再会をどこかで期待していたのかもしれない。いや、期待してた。
それがまさか自分という存在が忘れられていたという事実、そして二十代前半の田舎から出てきた小僧で気を張って精一杯背伸びしていたつもりの自分がそんなにも存在感がなかったのかという残念さというか悲しさが打ち寄せてなんとも言えない感情でいっぱいになった。
二十数年間一度も会わず連絡も取り合わなかったというのはきっと「そういうこと」なんだ。
だから無理して距離を縮めることなんて自分からするべきではなかった。
二度とこの機能を使わないと誓い枕を濡らした夜だった。
男はつらいよ。
シリーズ 今日の一枚♫:OINGO BOINGO「ONLY A LAD」(1981)
#シリーズ今日の一枚
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