2017年4月4日火曜日

マチネの終わりに。

いつもよりだいぶ桜の開花が遅いような気がする。
たまには目黒川沿いの桜を。
朝から露店が出て花見客が賑わっている。

読書は好きです。
余談だがどこぞのドラマーは書きかけの小説は一向に書き上がらないまま絶筆宣言間近とかなんとか。

読むのは好きなんだけどいかんせんスピードがかなり遅い。おまけにメールしたりSNSしたり、アレコレとやったり、妄想したりと雑念や邪魔が入りなかなか進まないうちに読んでることを忘れまた新しい本を買ってきたりすることもたまにあったりする。

装丁に惹かれ読みたかった「マチネの終わりに」に着手。
マチネ、聞き慣れない言葉がざっくりと「昼公演」だと知る。

そんな読書のスピードがかなり遅い俺が1日半で読了という脅威。

前半は専門用語が多くちょっと難しいなと思っていたけど中盤からグイグイ引き込まれていってもうなんというか頭をかきむしりたくなるようなもどかしさもあったり、終盤からエンディングにかけては「ページをめくりたくない、結末を見るのがこわい」という想いと「はやく解放してほしい、どうなるのか知りたい」という気持ちが交錯。

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えている」という言葉がとても印象的だった。


読み終わった瞬間「読み終わってしまった…」というのが素直な感想で、それくらいエンディングにかけてはページをめくるのが惜しいような気がした。

最後の10ページくらいは涙がこぼれて仕方がなかった。 
とにかく切なくて苦しい。

本を閉じてしばらく余韻に浸りボォ〜っとしてしまう。
帰宅して薄暗い部屋で缶ビールを呑みながらも物語の結末を思い出し胸がアツくなる。

久しぶりに「読んでよかった」と心から思える本だった。

帯のコメントが全部言ってくれてるような。


シリーズ 今日の一枚♫:花田裕之「NOWADAYS」(2004)

#シリーズ今日の一枚


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